「家族との暮らしも、いましている仕事もとにかく”楽しく”を大切にしたいんです。」

出会って間もない私たちに、井上さんは満面の笑顔で語りかけてくれました。

今回インタビューさせてもらうのは、山梨県の都留市（つるし）にて「婚活キューピット山梨」を運営する井上さん。

普段いらっしゃる事務所には、様々な人が恋愛や人生の悩みを相談に来るそうです。

本記事では、井上さんが移住を決めた理由や、移住後から現在の働き方などをご紹介します。

【井上さん】

「都留の市役所近くに事務所を構え、結婚のお相手選びから交際までの幅広い相談や、出会いの場づくりのイベントの運営を行っております。」

「都留市でも少子高齢化が顕著に進んでおり、出会いの場の少ない独身の方々が実際に多数おいでになります。」

「結婚を真剣に考えていただくきっかけを提供することにより、結果として人口の自然増に繋がったり、家族が増えることによる家庭の明るさと地域活性化に寄与することができるのではないかと考え、開業いたしました。」

「定年退職を期に、都留での事業を準備し始めました。以前は隣町の大月市役所で勤務をしており、移住対策や企業誘致、地域おこし協力隊等の人口問題に関する業務を担当していたため、退職後もこの問題に強い意欲と感心を持っていましたね。」

「市役所で国勢調査を担当したときに独身の人が多いことに気づき、何かアプローチできないかを考えてきました。」

「地域活性化という観点から見ても、企業を誘致するだけでは足りないと思うんです。人がいなければ地域は盛り上がらないですからね。」

「私は昔から仕事も楽しくやりたいと思っているので、退職した後も自分の好きなことや関心を大切にしながら何ができるかを、前職のときから考えていました。」

「仕事を通して、私自身も多く人とお話ができつながれることが本当に嬉しい限りです。」

「仕事だけでなく暮らしも、”楽しく”が一番ですからね。近所の人も気軽に話しかけてくれる都留は住みやすいです。」

「子供が大きくなったタイミングで、都留に家を建て徐々に拠点を移し始めました。都留は電車も車も交通の便が良かったので、職場にも学校にも通いやすい立地だったんです。」

「引越し先の土地は、大月に住んでいる時の知り合いに紹介してもらい購入をしました。」

「あと、ドラッグストアやスーパーなど長い時間空いている店が多いのも。移住を決意する一つの決め手だったかもしれません。」

「やはり実際に移住するとなった場合、家族と共に過ごしやすい環境があるかは大切ですからね。」

「町の魅力という部分に関しては、都留文科大学等の大学も複数あるため若い人が多く、町全体にも活気があるように思えます。」

「移住先の近所の人たちが野菜を分けてくれたりなど、周りの人との付き合いもあって人情味がある場所だとも感じました。」

「先日山梨の新聞でも取り上げられていたのですが、観光地として訪れたい県３位に山梨県が選ばれていて、それだけのポテンシャルがある土地なのだと再認識しました。」

「そして何よりも、自然が豊かで水が綺麗なのも魅力ですね。私の住んでいる地域からは富士山が見えるので、朝起きて富士山が見える生活が新鮮です。」

「先ほど述べたように、適度に田舎でありながらお店や交通手段が多いことも、住みやすいポイントかと思います。」

取材を終えて

初めて出会ったばかりだと思えないほど、最後は井上さんと自然と打ち解けていました。

普段相談にくる方への気遣いや、井上さんが何度も口にされていた「楽しく生きる」という姿勢が、初めての人の緊張をもほぐす不思議な力を持っているのだと思います。

何かに悩んだときや話を聞いて欲しいとき、またここのドアをノックしている自分がいるかもしれません。