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2022.09.03
【地方起業】起業の成功する秘訣とは?地方起業の新しいビジネスモデル、地域からの信頼を得るためにできる会社づくり
シリーズ【地方で働く、自分らしく】
長引くコロナウイルスの影響もあり、昨今は首都圏から転出する企業が増えています。
リモートワークが当たり前になる時代のなかで、地方で働く人も以前より増えてきました。
そんななか、先駆けて地方で活躍し、自分らしい生き方を模索してきた先輩たちがいます。
このシリーズでは、地方で働くメリット、自分らしい働き方とはなにかを先輩たちの経験を辿りながら、探っていきます。
【地方起業】起業の成功する秘訣とは?地方起業の新しいビジネスモデル、地域からの信頼を得るためにできる会社づくり
地方起業という言葉をご存知でしょうか?
昨今では、首都圏ではなく、地方での起業が話題になっています。
前回は地方起業のメリット、デメリットについて、起業家視点のホンネを語ってもらいました。
1回目の記事はコチラ
【地方起業】地方起業のメリットデメリット。移住先での仕事のやり方。地方の電力会社はどうやって立ち上げられたのか
https://kurashi.osusowake.life/?p=1718&preview=true
今回は変化の激しい時代に生き残る会社になるためにはどうすればよいか、その答えをうかがいます。
取材相手の鹿島さんに、「つるエネルギー」の会社の価値をお客さんにどんなふうに伝えているのか、会社の理念やお客さんとのエピソードとともに語ってもらいました。
鹿島さんプロフィール
神奈川県から山梨県都留市に移住してきた鹿島さん。
山梨県都留市では「つるエネルギー」という名前で電力会社を立ち上げています。
立ち上げからわずか3年。地域電力として認知度を高めている会社です。
「つるを明るく灯す」をコンセプトに、地域経済を活性化させる電力供給の仕組みをつくっています。
現在は再生エネルギーづくりに力を入れており、都留文化大学の学生団体「シェアハピ」と協同の活動もおこなっています。
都留市
山梨県都留市は、水が綺麗なことで知られる自然豊かなまち。
穏やかな風土が気に入られて、首都圏在住者からの移住人気が高い、のどかな地域です。
1回目はこちら
https://kurashi.osusowake.life/?p=1718&preview=true
「地方起業の成功例。お金とは違う価値を創造して、持続可能な会社をつくる」
前回は地方起業のメリットデメリットを教えていただきました。
今回は地方で起業した電力会社「つるエネルギー」が成功した理由についてうかがっていきたいです。
まずは、つるエネルギーが提供している商品のうち、他にはないユニークな魅力があればその点をおうかがいしたいです。
まず前提として、成功したかどうか、まだ分かりません。笑
僕が立ち上げたつるエネルギーでは、お客さん一人一人と向き合うことを大切にしてます。
なぜなら、つるエネルギーの価値は、コストパフォーマンスとは違う部分にあるからです。
webでつるエネルギーを見て、申し込みをされることもあるんですが、それだと電気代が安いことにしか魅力を感じてもらえません。
結局、地域を選択してもらうのは、コスト以上の“何か”を感じてもらうことにあると思うんです。コスト競争していたら、ココじゃなくてもっと物流や条件の良い地域を選べばいいとなるはずで。もしくは、日本じゃなくてもいい時代です。地域という言葉を語る意味って、その文脈ではもはや意味ないと思います。
地域に主軸を置いた事業を営むということは、コストとは別軸に価値基準をおかないといけないと思うんです。その軸は、信頼感とか世界観とかです。こういう言葉って、事業始める前までは曖昧だなと感じたりもしたのですが、今はたしかに掴めてる感覚のあるものです。わからないヒトは、ぜひつるエネを選択して、体感してください。
コストと相対する部分の価値とはどんなものでしょうか?
些細なことですが、電話が繋がりやすいとかです。
あらゆるサービスが巨大に展開されている象徴が、あのコールセンターのたらい回しと、待ち時間の長い対応だと思うんです。つるエネは、あのスピード感とは全く違います。近いからこそ、できることなんです。早さが売りなのではなく、距離感が近いからこそ、結果として早いんです。
あと、親身になれますしね。同じ仲間ですから。
うまく騙そうとか、手数料取ろうとか、そういう世界観ではないです。
率直で、正直で、信頼できる。そういうパートナー的存在が、つるエネだと思います。
コストではなく、地域の明るい未来をつくるきっかけを提供しているんですね。
お客さん一人一人と会って話すことが重要になるならば、事業規模を大きくするのは難しいように思います。鹿島さんは規模を大きくすることは考えていないのでしょうか?
事業規模は、郡内エリアを中心に、という言葉の通り、わざと「会える距離」を基準に狭めています。
ビジネスを営む上で、何よりも大事なのは、信頼関係だと考えています。それを前提においたとき、規模は結果論であって、目指すことではないと思ってます。
あくまで、お客さんに会って話をすることを一番大事にしています。それが戦略とかではなく、それができないと僕たちはそもそもお支払いしてもらえるのかなとか、そういう不安があるビジネスモデルだったりもするわけです。電気代って、後でいただくものなので。
そういう意味でも、確かな信頼関係を結ぶことは大切です。僕たちも、試されるわけです。
お客さんと直接話をすることを欠かさずおこなってきたおかげで、お客さんとの信頼関係はずっと強いと思っています。
今は環境の変化が激しい時代です。
こうやって、コスト以外のところに魅力を感じてくれたり、強固な信頼関係で結ばれていたりするお客さんがいないと今後のビジネスは厳しいと思います。
信頼関係がないと、あっと言う間にクレームばかりになって、会社はやっていけなくなると思いますね。
事業規模を大きくしすぎないことも、事業が成功する秘訣なんですね。
その上で、一人一人と丁寧に向き合う仕事というのは想像以上に大変で、実際におこなうのは難しいように感じてしまいます。
それでも仕事は楽しいです。
お客さんはいわば同じ考えを持った仲間なので、いい商売ができるし、いいつながりを産むことができています。
だから、僕自身が楽しく仕事ができているんです。
おかげさまで事業を続けることができています。
案外、世の中悪くないって、言いたいし、これを読む次の世代にもそう伝わってほしいじゃないですか。そういう姿を見せるというか。それが僕たちの使命なんじゃないかなって。
僕らもたくさん、いろいろなヒトに助けられてきましたよね。だから、きっと、大丈夫。未来は信頼できる。それを言い続けるのが、地域未来を明るく開放的にする、一つなのかなと思います。
「地方起業の成功は地域のハブとなる会社づくりにあり」
他にもつるエネルギー独自の魅力はなにかありますでしょうか?
地域の魅力を外部にアピールできるところですね。
地域事業をやっていると、地域を閉鎖的にしようとしていると勘違いされることも多いんですが、つるエネルギーは都留・郡内で隔絶しようとは思っていません。
つるエネルギーは、全国の地域事業者とつながって、都留の魅力をアピールできる会社になれたらいいなと思っています。
今は、関東圏の地域を元気にしたいと思っている事業者さんとつながって、地域関係なくお互いに高めあえるネットワークを作ろうとしています。
そのネットワークのなかで、自分たちの地域の魅力をアピールしたり、地域の素敵な事業者さんを紹介して、明るく、愉しく、やりたいなと。
山梨県都留市という場所は、地域と地域をつなげるための会社を作るのに有利な立地だったのでしょうか?
そうだと思いますね。
山梨県民は甲府市を含めた長野県側を「国中」と呼び、富士山のある吉田を含めた東京側を「郡内」と呼んでいます。
都留は郡内における中心地ですから、立地としても、しっかり来ると個人的には思います。
歴史的にも地域の拠点として使われていた記録が残っていますし。
郷土史の視点から見ても、ここで起業したのは筋が良いと、個人的には思います。笑
前回お話したように、大学が多い地域だからこそ、よそものを受け入れる土壌も整っています。もしデメリットがあるとするなら、人の出入りに寛容すぎて、東京に人が流出しやすいところでしょうか。
人口減少も、他人事ではないですからね。
でも、そうやって風通しが良いほうがいいので、総じて気に入ってます。
「地方起業で成功するには。会社の魅力値をあげて人口に依存しない人材確保を」
確かに、風向きは変わっているように感じます。
地域の人口が少ないことで、人材が確保できないことが地方起業の大きなデメリットにもなっていますが、鹿島さんはどうお考えですか?
僕は、人口に依存しなくても人材確保の難しさは乗り越えられると思います。
オンライン、ビデオ会議は、強力なツールですよね。
だとすると人材確保で問題になるのは、会社の魅力だと思います。
会社が魅力的であれば、人は集まるのではないかなと。
むしろ問題は、ある人材が会社にどれほど関わるのか、その温度感や帰属意識が問題になってきたのではないかなと思います。
だから、会社側はこれまで以上に、会社の理念や社会的責任を“演出”する必要が出てきたのではないでしょうか。
そのときに、地域事業者には大きな魅力があると思います。それは、足元に具体的なフィールドがあるということです。具体的に何をどう貢献してきたのかを、絵空事ではなく、小さくとも具体的な一歩を示せるということにあると思います。
そうした具体的な足元の出来事から導かれる理念は、きっとこれからの人材を引き付ける要素になると思います。
あとは、その活動が開かれて、楽しそうであるかどうか、だと思いますね。
だから、あまりこの点は悲観してないです。
(3回目へつづく)
【地方起業】地方移住で新しい働き方を見つけるには?時間ではなく目的意識でワークライフバランスを整える
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